大喜利天文台 | |||
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お題 | |||
図書館から聞こえてきた爆音の正体 | |||
順位 | 得点 | 投票 | 作品 |
1 | 82 | ○ | 余ったコーヒー捨てれる穴に、全員同時に気付いた |
2 | 74 | ○ | ソーセージ食べた手で悪魔のこと調べた |
3 | 66 | ○ | 会議して買ったシャンデリアが落ちた |
4 | 65 | ○ | 常連に配られるマッチなんてすぐに使いたい |
5 | 61 | ○ | 気をつけてねを言うフクロウに台車がぶつかった |
6 | 52 | ○ | 図書館からすれば気持ちいい状態がずっと続いてるわけで、警察もお手上げ |
7 | 50 | ○ | 間違った方法で、メガネを辞めさせようとしてる |
8 | 47 | ○ | 全員なんとなくで捉えていた本棚の移動が始まった |
9 | 45 | ○ | びしょびしょの手で思いっきり正しいことをした |
9 | 45 | ○ | 芸歴40年の節目を迎えた今年、松本人志は悩んでいた。これまでの芸能生活でストイックに笑いと向き合い、漫才やコントにおいて数々の発明をしてきた。笑いの最前線にいたと言っていいだろう。 だが今はどうだろうか。 小峠がいればチンコみたいだとイジり、陣内がいれば不倫でイジる。これでも笑いは取れるが、そんなものは他の誰かがやればいい。 自分は今の地位に甘えているんじゃないか。 若手は俺の名前で笑っているんじゃないか。 油断するとマイナス思考だけが脳を埋め尽くそうとする。かつて笑いの歴史を変えた男にとって、この現状は死んでいるのと何も違いはなかった。 少し頭を冷やそう。こんなときは散歩でもするのがいい。パツパツと胸筋が浮き出たグレーのTシャツに薄い上着を1枚羽織り、住宅街の朝靄の中へ吸い込まれるように家を出た。目的もなく、そのままふらふらと歩き続ける。仕事に追われる生活をしていた彼にとってこの時間は新鮮で心地のいいものだった。 どれほど歩いただろうか。太陽が真上に昇った頃、町の外れにある図書館が見えてきた。おそらく15kmほど歩いたのだろう。 一息つこうと上着を脱ぐ。汗で黒くなったTシャツは大胸筋を誇張するかのようにぴったりと張り付いていた。 この日差しの中、帰る気力はない。陽が落ちるまで本でも読みながら涼ませてもらおう。そんなことを考えながら彼は図書館に入った。 冷房の効いた館内は天国だ。奥の椅子に腰を掛けると、ボーっと辺りを見回す。 平日の図書館は人も少なく、静まり返っていた。 あくせく働くヤツらのいない別世界。ここなら今の自分を受け入れてくれる気がした。 思えばこの40年、休むことなく走り続けてきた。もう自分の役目は果たしたはずだ。これ以上、老体に鞭打つ必要がどこにあるというのか。代わりはいくらでもいるだろう。 また負の思考が流れ込む。 あかん、ネガティブになってもうたな。このままでは潰れてしまいそうだ。 気を紛らわそうと席を立ち、何か楽しそうな本はないかと近くの棚を探す。ひときわ明るい表紙のものを取り出すと、それはお菓子作りの本だった。適当に開いたページにはフランスのチョコケーキが載っている。 さらにページをめくる。こちらはドライフルーツたっぷりのパウンドケーキだ。鮮やかな色彩が目を楽しませてくれる。 美味しそうやな。こんな簡単にできるんやな。 「芸人やめて、小さなカフェやるのもええな。」 無意識にそう呟いていた。声に出すつもりはなかった。ずっと抱え込んでいたものがとうとう限界を迎えたのだ。決壊したダムのように溢れる感情は、もうどうにもならないように思われた。 その時だった。 「何言っとんねん!!!」 バチーン!!という爆音と共に、後頭部に衝撃が走る。 床に倒れ込んだ彼が顔を上げると、そこにはゴリラ顔の男が立っていた。 「は、浜田...」 間違えようがなかった。うんざりするほど見てきた汚い顔だ。 「まっちゃん、それ本気で言ってるんとちゃうやろな」 苛立った口調の裏腹、浜田のブサイクな目元には一筋の涙が光っていた。 本気で心配してくれているのだ。 思えばこいつはいつもそうだった。笑うと尻を叩かれる番組で、大袈裟に痛い痛いと言ったときも湿布をくれたっけ。 こんなに恵まれた相方を持ちながら辞めようなどと考えていたことが急に恥ずかしくなった。全身の力が、一気に抜ける。 「冗談や、冗談」 いつもの調子で笑ってみせた。 「まあ僕が本気になったらケーキ界も獲ってまうんやけどね」 「それでこそや、ナハハハハ」 普段は不快なこの笑い声も、今は川のせせらぎのように感じた。 ふうっと深呼吸して立ち上がると、身体に力がみなぎってくる。ギラギラしていたあの頃に戻りたいと思った。戻れると思った。 もう一度、2人でやり直そう。 決意を固めた男の背中には、見せかけの筋肉だけではない迫力があった。 2人は肩を並べて、ゆっくりと歩き出す。 「にしても、浜田も丸くなってもうたな」 「ナハハハ!そんなことあらへんて!」 浜田は豪快に笑うと、棚から分厚い昆虫図鑑を手に取る。 さっきよりも大きく、鈍い音が館内に響いた。 このエピソードはどの番組で話そうか。 薄れゆく意識の中、松本はそれだけを考えていた。 |
11 | 41 | ○ | 誰も聞いたことない、本が産まれるとこの音 |
12 | 38 | - | 書いてあるいびきをそのまま読み聞かせた |
13 | 37 | ○ | 古代のトンボが蘇った |
13 | 37 | ○ | 本の形してたら爆弾も集めるのが国会図書館 |
15 | 35 | ○ | クレーマーがよくある質問に論破されてる |
16 | 34 | ○ | ホーム戦だぞと言われた速読王が腹から声を出した |
17 | 33 | ○ | 知識も無いくせにバカがちくわ作った |
17 | 33 | ○ | 廃棄が決まってから花火のページで動かない絵本 |
17 | 33 | ○ | フルフェイスの子、また勉強してるんだ |
20 | 32 | ○ | 市長が太鼓の本抱えて走ってた |
21 | 31 | - | 自分の書いた本が、いつ見てもソファの下にある |
22 | 30 | ○ | 暴走族が将棋の棚で裏カッケェ、裏カッケェってずっと |
22 | 30 | ○ | 馴れ合うつもりはないと、学生らのボールを弾き返してる |
24 | 27 | ○ | 勉強のご褒美にエロ動画を再生した |
25 | 26 | ○ | 恥ずかしい名前の子が成人式の日に立て籠ってる |
25 | 26 | ○ | ずっと無視されてた人がネジに詳しかった |
25 | 26 | ○ | 時代小説は和太鼓で見送られる |
28 | 25 | ○ | 借りずに出た者は脱獄と見なされる |
29 | 24 | ○ | 生涯学習の終幕に屋根突き破って地球見下ろした |
29 | 24 | ○ | 初めて読書したふんどし男が適当に感想を言った |
31 | 23 | ○ | 少年のアイデア発電が、音で全部逃がしてる |
32 | 22 | - | ドラムの本の横に、結果発表の本が置かれてた |
32 | 22 | ○ | J・K・ローリングが「やめなさいハリー」と説得していた |
32 | 22 | ○ | 解体すると発表してたけど誰も気にしてなかった |
35 | 21 | ○ | どこまで知っているかで図書館鬼があなたをにぎる手の握力が変わる |
36 | 20 | ○ | 図鑑持ったムツゴロウには獅子の片鱗が見える |
36 | 20 | ○ | 図鑑で顔を隠しながら誰が来日するか言ってた |
36 | 20 | ○ | 社会人席の本当はトンネルにいる人に読み聞かせした |
36 | 20 | ○ | 卵運ぶおじさんが間に合ってない |
36 | 20 | ○ | ハワイの図書館は本来、そのくらいスケールが違う |
41 | 18 | ○ | 読み聞かせの後、子供たちはユンボの本を借りた |
42 | 17 | ○ | 銭湯感覚で休みにくるジジイを本物の熱湯に浸けている |
43 | 16 | ○ | 異国の主婦が、ずっと隙間にいる |
44 | 15 | - | 図鑑持ったジジイがエロい本棚に激突してた |
45 | 13 | ○ | リアルで見てない分からない頭が悪くてやかましい |
45 | 13 | ○ | 落書きすら映画にされ、レンズを許さないと決めた1冊 |
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